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ハイキングやクライミング、スキーなどのアウトドアアクティビティはもちろん、日常生活においても、天候が変わりやすい場所へ出かける際に「体が濡れずに済むのはどんなウェアなのか?」と疑問に思うことは多いでしょう。
このコラムでは、防水・耐水・撥水それぞれの本当の意味と違い、さらに耐水圧(Hydrostatic Head/HH)の数値が何を示しているのかを分かりやすく解説します。加えて、装備をアップデートする際に注意すべきポイントについてもご紹介します。

「防水」「耐水」「撥水」とは何を意味するのか?
一見すると、これらの用語はほぼ同じ意味だと思われるかもしれませんが、実際には明確な違いがあります。それぞれ、水分に対するプロテクションのレベルの違いを表しています。

・撥水
撥水性のあるウェアは、水滴が表面で玉状になり、転がり落ちるのが特徴です。多くの場合、DWR(耐久撥水)加工が施されています。ただし、この効果は使用とともに徐々に低下し、小雨や霧雨程度までの防護にとどまります。
・耐水
「耐水」という言葉には明確な定義はありませんが、一般的には、ある程度の水分には耐えられるものの、完全防水ではない製品を指します。ソフトシェルジャケットやアウトドアパンツなどが代表例で、軽い雨には対応できても、土砂降りになると最終的には水が浸み込んできます。
・防水
防水ウェアとは、激しく、長時間降り続く雨の中でも、確実に体をドライに保てるものを指します。これは、雨水の侵入を防ぎつつ汗による水蒸気は外へ逃がす、高機能メンブレン(例:GORE-TEX🄬 Pro、Pertex® Shield、Mammut DRYテクノロジー など)によって実現されています。さらに、縫い目やファスナー、切り替え部分までシーム処理を施し、水分の侵入を徹底的に防いでいます。



耐水圧(Hydrostatic Head/HH)とは?
耐水圧(HH)とは、生地が水を通し始めるまでにどれだけの水圧に耐えられるかを示す指標です。数値はミリメートル(mm)で表され、標準化された試験方法によるラボテストに基づいて測定されています。

・5,000mm:日常使いや小雨程度に適したレベル
・10,000mm : 中程度の雨や短時間の強い雨に対して十分な防水性
・15,000~20,000mm:長時間のアルパインツアーや激しい雨でも対応する高い防水性能
・25,000mm以上:遠征やアイスクライミングなど、極限環境での使用を想定した最高レベルの防水性能

ただし、耐水圧(HH)の数値だけですべてが決まるわけではありません。重要なのは、縫い目にシームテープ処理が施されているか、ファスナーが止水仕様になっているか、そしてフィット感がアクティビティに適しているかといった点です。

実際の使用シーンにおける防水素材:ハードシェル vs. ソフトシェル
さまざまな防水技術は、実際のフィールドでどのように機能するのでしょうか。また、どのテクノロジーがどの用途に最適なのでしょうか。このセクションでは、ハードシェルとソフトシェル素材の構造、それぞれが対応できるコンディション、さらに GORE-TEX®、Pertex® Shield、Mammut DRY といった代表的なメンブレンがどのような特性を持ち、どう違うのかを分かりやすく解説します。

GORE-TEX® vs. Pertex® Shield vs. Mammut DRY
まずは Mammutの防水ジャケットに採用されている3つの主要な素材を紹介します。

1.GORE-TEX®:微細孔構造(現在は親水性構造も含む)で知られるこのメンブレンは、雨や風を確実に遮断しながら通気性も確保します。孔は水滴の約2万分の1の大きさで、雨水は防ぎつつ、汗による水蒸気は外へ逃がします。GORE-TEX®は、登山用ジャケット、バックカントリースキー、高山環境での使用など、最高レベルの耐候性が求められるシーンで定番となるテクノロジーです。

2.Pertex® Shield:防水・防風メンブレンと高い透湿性を兼ね備えたテクノロジーです。GORE-TEX®よりも軽量なのが特長で、ミニマルなツーリング、トレイルランニング、スピーディーなハイキングに最適です。軽さを重視しながらも、さまざまな天候下で信頼できるプロテクション性能を発揮します。

3.Mammut DRY:Mammut独自のメンブレンテクノロジー。耐水圧は10,000mm以上を誇ります。「DRY Tour」「DRY Active」「DRY Expedition」の3つのバリエーションがあり、用途に応じてプロテクション・軽さ・透湿性の最適なバランスを提供します。特にパフォーマンス志向のウェアにおいて、サステナブルかつ機能的な選択肢として位置づけられています。

アウトドアの世界では、シェルジャケットは主にハードシェルとソフトシェルの2種類に分けられます。


ハードシェル ― 風雨から身を守る、信頼性の高いプロテクション
ハードシェルジャケットは、過酷な天候における最高水準の選択肢です。耐久性の高い表地に、GORE-TEX®、Pertex® Shield、Mammut DRY といった防水メンブレンを組み合わせて作られています。完全防風かつ高い防水性を備えながら、同時に優れた通気性も確保しているのが特長です。

Mammut DRY には、用途に応じた複数のオプションが用意されています。
・Mammut DRY Tour:クラシックなハイキングやトレッキングに最適
・Mammut DRY Active:軽さと機能性が最優先される、高強度のマウンテンアクティビティ向け
・Mammut DRY Expedition:過酷な環境下での最高のパフォーマンスを想定したデザイン
さらに、多くのモデルにピットジップ(ベンチレーション)、ヘルメット対応フード、動きを妨げないエルゴノミックなフィットといった、実用的な機能が幅広く搭載されている点も魅力です。


ソフトシェル – 動きやすさと快適性を重視したデザイン
ソフトシェルジャケットは、撥水性または低レベルの耐水性を備えたモデルが一般的です。メンブレンを備えていることが多いですが、透湿性や柔軟性を優先するため、縫い目のシーム処理は省かれているのが特徴です。乾燥し寒い環境や、運動量の多いアクティビティでは、プロテクションと快適性をバランスよく両立してくれます。一方で、本格的な大雨には不向きであり、そのような条件下では最適な選択とは言えません。
アクティビティに合った、適切なプロテクションレベルの選び方
では、どんな場面でハードシェルを選ぶべきか、そして耐水や撥水の機能だけで十分なのはどんなときか。こちらの表で分かりやすく整理します。
ケアと再撥水処理 ― ギアを最良のコンディションに保つために
防水ウェアを長く確実に使い続けるためには、定期的なケアが不可欠です。汚れや汗、摩耗は時間とともにDWR(耐久撥水)加工の効果を低下させ、さらにメンブレンの孔を詰まらせてしまう原因になります。


洗濯のポイント
・洗濯前に洗濯槽を空の状態で一度回し、柔軟剤や洗剤の残留物を除去
・必ず洗濯表示に従う
・テクニカルウェア専用の液体洗剤を使用(粉末洗剤は不可)
・柔軟剤や漂白剤は使用しない(メンブレンを傷め、透湿性を低下させる恐れがあります)
・弱水流・低速脱水で洗う(脱水は最大800rpmまで)


DWR(耐久撥水)加工のリフレッシュ方法
数回の洗濯や、ジャケット表面で水が弾かなくなってきたと感じたら、撥水生地をリフレッシュするタイミングです。

・テクニカルウェア用のDWR撥水スプレー(推奨:水性タイプ)を使用
・清潔で、軽く湿った状態のジャケットに、ムラなくスプレー
・低温でのタンブル乾燥、または当て布をしてアイロンで熱定着



まとめ
撥水から耐水、そして防水まで――その違いは、実際にアウトドアフィールドに出たときに実感することになります。高山帯で長時間行動したり、厳しい天候にさらされる環境では、高品質な素材と高い耐水圧を備えたジャケットを選ぶことが非常に重要です。GORE-TEX®、Pertex® Shield、Mammut DRY といったメンブレンを採用したハードシェルジャケットは、過酷なコンディション下でも信頼できるプロテクションを発揮します。

適切なケアと定期的な撥水処理を行えば、ギアは本来の性能を長く維持し、どんな自然環境でも体をドライに保ってくれるでしょう。

 
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