MAMMUTのプロダクトチームは、快適でリーズナブル、そして資源効率の良い完璧なスリーピングパック・シリーズを作るという夢を目標に掲げました。さて、彼らの夢は実現したのでしょうか?
少し夢を見てみましょう。
私たちが夢を見る場所は他でもない、寝袋の中。心地よい生地に包まれ、肌に触れるその滑らかさを感じながら夢を見ているのです。信じられないほどの快適さに包まれて見る夢は、この寝袋がもっとサステナブルであることです。
私たちが夢を見る場所は他でもない、寝袋の中。心地よい生地に包まれ、肌に触れるその滑らかさを感じながら夢を見ているのです。信じられないほどの快適さに包まれて見る夢は、この寝袋がもっとサステナブルであることです。
First step
チームは前回のコレクションのベストアイテムを分析しました。結果、寝袋のデザインは、腕の周りの最も広い部分と仕立てられたフードにより、心地よく自然な睡眠姿勢がとれるものが理想的とわかりました。
「私たちには明確なミッションがありました。それは、これまでの実績のあるリカバリースリーピングパックの快適さを損なうことなく、よりリーズナブルで、さらに資源効率の高い寝袋をデザインすることでした。」
ファビアン・フラー:マムートの装備およびフットウェアのデザイン責任者
コスト分析は、製品をより手頃な価格にするためのベースになるものです。チームはさまざまな部品のコストを分析し、布地がコストの大部分を占めているという結論が出ました。なぜならば、寝袋を作るには約5メートルの生地が必要となります。このことは、より詳細に検討する必要がありました。
サステナビリティに関しては、コストの大部分を占めている、布地の使用量を極力減らすこと、または別の布地を使用することで、寝袋のCO2排出量を削減できると考えました。
チームは前回のコレクションのベストアイテムを分析しました。結果、寝袋のデザインは、腕の周りの最も広い部分と仕立てられたフードにより、心地よく自然な睡眠姿勢がとれるものが理想的とわかりました。
「私たちには明確なミッションがありました。それは、これまでの実績のあるリカバリースリーピングパックの快適さを損なうことなく、よりリーズナブルで、さらに資源効率の高い寝袋をデザインすることでした。」
ファビアン・フラー:マムートの装備およびフットウェアのデザイン責任者
コスト分析は、製品をより手頃な価格にするためのベースになるものです。チームはさまざまな部品のコストを分析し、布地がコストの大部分を占めているという結論が出ました。なぜならば、寝袋を作るには約5メートルの生地が必要となります。このことは、より詳細に検討する必要がありました。
サステナビリティに関しては、コストの大部分を占めている、布地の使用量を極力減らすこと、または別の布地を使用することで、寝袋のCO2排出量を削減できると考えました。
Second Step
チームは布地の使用量を減らすという明確な目標を掲げ、デザインプロセスを開始しました。10回の試作を重ね、布地の裁断パターンが決定しました。数え切れないほどの調整を経て、パネルからパターンを切り出す際、可能な限り布地が無駄にならない理想的な標準幅を見いだしたのです。
その結果、20メートルの布地から、3つではなく4つの寝袋を作れるようになりました。
布地の選択は、製品のCO2フットプリントに重要な影響を与えます。別の寝袋のシリーズであるリカバリーシリーズでは、すでにサステナビリティに関する重要な決定を下していました。ダウンの詰め物は、Responsible Down Standardの認証を受けているものを使用、裏地にはリサイクル ポリエステルという透明で高性能なポリマーが使用するということです。しかし、ドリームシリーズでは、これをさらに次のレベルに引き上げる必要がありました。徹底的な調査に基づき、チームは表地などの他の箇所もリサイクル素材のみを使用することに決めました。そして、快適さを確保するため、チームは様々な素材をテストし、通気性のある布地を用いることで、熱抵抗によって暖かさを保つようにしました。これは、多くの試行錯誤、素晴らしいアイデア、そして課題を伴う非常に複雑なプロセスでした。
チームは布地の使用量を減らすという明確な目標を掲げ、デザインプロセスを開始しました。10回の試作を重ね、布地の裁断パターンが決定しました。数え切れないほどの調整を経て、パネルからパターンを切り出す際、可能な限り布地が無駄にならない理想的な標準幅を見いだしたのです。
その結果、20メートルの布地から、3つではなく4つの寝袋を作れるようになりました。
布地の選択は、製品のCO2フットプリントに重要な影響を与えます。別の寝袋のシリーズであるリカバリーシリーズでは、すでにサステナビリティに関する重要な決定を下していました。ダウンの詰め物は、Responsible Down Standardの認証を受けているものを使用、裏地にはリサイクル ポリエステルという透明で高性能なポリマーが使用するということです。しかし、ドリームシリーズでは、これをさらに次のレベルに引き上げる必要がありました。徹底的な調査に基づき、チームは表地などの他の箇所もリサイクル素材のみを使用することに決めました。そして、快適さを確保するため、チームは様々な素材をテストし、通気性のある布地を用いることで、熱抵抗によって暖かさを保つようにしました。これは、多くの試行錯誤、素晴らしいアイデア、そして課題を伴う非常に複雑なプロセスでした。
ここまでは順調に来ました。チームがこれまでに達成したことを振り返ってみましょう。
この時点で、以前のシリーズと比較して、寝袋1個あたり 33% の布地が節約されています。すべての素材がリサイクルされています。合成繊維の詰め物のうち 98% と、ダウンの83% がリサイクル素材です。
この時点で、以前のシリーズと比較して、寝袋1個あたり 33% の布地が節約されています。すべての素材がリサイクルされています。合成繊維の詰め物のうち 98% と、ダウンの83% がリサイクル素材です。
Third Step
夢の実現を確認すると...
ドリームシリーズは、高性能なリカバリーシリーズとくらべると、自然の中でのんびりと夜を過ごすのに適していて、ゆったりとした快適さと暖かさを提供します。チームは持続可能性を高めるため、重量と収納性については妥協することにしました。さまざまな種類の寝袋には、それぞれの使い方があります。
この焦点のシフトにより、ドリームバッグはより手頃な価格を実現しました。なぜならば、ドリームシリーズでは使用する布地が少ない上に、使用しているリサイクル素材はそれほど高性能である必要がないため、安価だからです。これは素晴らしいことです!
結果、チームはリサイクル素材のみを使用したため、寝袋はよりサステナブルになると考えられました。また、素材はより安価でありながら、十分な性能を発揮します。
夢の実現を確認すると...
ドリームシリーズは、高性能なリカバリーシリーズとくらべると、自然の中でのんびりと夜を過ごすのに適していて、ゆったりとした快適さと暖かさを提供します。チームは持続可能性を高めるため、重量と収納性については妥協することにしました。さまざまな種類の寝袋には、それぞれの使い方があります。
この焦点のシフトにより、ドリームバッグはより手頃な価格を実現しました。なぜならば、ドリームシリーズでは使用する布地が少ない上に、使用しているリサイクル素材はそれほど高性能である必要がないため、安価だからです。これは素晴らしいことです!
結果、チームはリサイクル素材のみを使用したため、寝袋はよりサステナブルになると考えられました。また、素材はより安価でありながら、十分な性能を発揮します。
The Grande Finale
チームは自信を持って寝袋をサステナビリティチェックに送り出しました。Higgインデックスが、チームの成果を数値として出してくれます。ところが、結果が返ってきたとき、チームはとても驚きました。分析によると、ダウンの寝袋のサステナビリティはわずか4%の向上、合成繊維の寝袋についても、少なくとも18%の向上というものでした。
何が起こったのでしょうか? チームはもちろん、なぜあまりサステナビリティが向上しなかったのかを突き止めたいと考えました。そして、サステナビリティには、詰め物が大きな影響を与えていることがわかりました。布地の改善は成功しましたが、CO2排出量の削減効果は期待ほどではありませんでした。たとえ使用する材料が少なくても、リサイクル素材は密度が高く、その結果、重量が増してしまい持続可能性が低下するのです。これが何を意味するかというと、耐久性、重量、排出量が相反することもあるということです。
しかしここで強調したいのは、サステナビリティの計算は複雑であり、今回はあくまで社内のパイロットプロジェクトであったため、結果は参考値に過ぎないということです。また、この分析には盲点があり、製品のケアや寿命は、このプロジェクトの分析範囲に含まれていませんでした。
それでも私たちは、チームがこのプロジェクトから学んだことを共有したいと考えています。ドリームチームが確立した5つの経験則は次の通りです。
1. リサイクル素材は新素材よりもサステナブルである
2. ポリエステルはポリアミドよりもサステナブルである
3. デニールが高いものは低いものよりもサステナブルである
4. ニット素材は織物よりもサステナブルである
5. 製品の環境への影響はその重量に相関する
2024年夏、暖かく心地よい気持ちで目を覚まします。遠い夢の記憶。私たちは、持続可能な寝袋を夢見ていました。ゆっくりと動き始めると、寝袋にタグが付いていることに気が付きます。
どうやら、夢の一部は現実になったようです。
チームは自信を持って寝袋をサステナビリティチェックに送り出しました。Higgインデックスが、チームの成果を数値として出してくれます。ところが、結果が返ってきたとき、チームはとても驚きました。分析によると、ダウンの寝袋のサステナビリティはわずか4%の向上、合成繊維の寝袋についても、少なくとも18%の向上というものでした。
何が起こったのでしょうか? チームはもちろん、なぜあまりサステナビリティが向上しなかったのかを突き止めたいと考えました。そして、サステナビリティには、詰め物が大きな影響を与えていることがわかりました。布地の改善は成功しましたが、CO2排出量の削減効果は期待ほどではありませんでした。たとえ使用する材料が少なくても、リサイクル素材は密度が高く、その結果、重量が増してしまい持続可能性が低下するのです。これが何を意味するかというと、耐久性、重量、排出量が相反することもあるということです。
しかしここで強調したいのは、サステナビリティの計算は複雑であり、今回はあくまで社内のパイロットプロジェクトであったため、結果は参考値に過ぎないということです。また、この分析には盲点があり、製品のケアや寿命は、このプロジェクトの分析範囲に含まれていませんでした。
それでも私たちは、チームがこのプロジェクトから学んだことを共有したいと考えています。ドリームチームが確立した5つの経験則は次の通りです。
1. リサイクル素材は新素材よりもサステナブルである
2. ポリエステルはポリアミドよりもサステナブルである
3. デニールが高いものは低いものよりもサステナブルである
4. ニット素材は織物よりもサステナブルである
5. 製品の環境への影響はその重量に相関する
2024年夏、暖かく心地よい気持ちで目を覚まします。遠い夢の記憶。私たちは、持続可能な寝袋を夢見ていました。ゆっくりと動き始めると、寝袋にタグが付いていることに気が付きます。
どうやら、夢の一部は現実になったようです。