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MAMMUTプロ アスリートのカロ・ノースは、これまでに数々の山に登り、多くのクライミングルートを開拓してきました。そんな彼女を「怖いもの知らず」と思うかもしれません。しかしそんな彼女でさえも、時には自分自身を奮い立たせなければならない時があります。彼女はどうやって恐怖心と向き合っているのだろう。
MAMMUT:2019年春夏シーズンののMAMMUTブランドキャンペーンスローガンは「Do what you can't. Be what you can -限界へ挑め。新たな自分へ-」です。クライマーとして困難と思うことや、キャリアをスタートした時に克服しなければならなかったことはありますか?

カロ・ノース:自分の限界を押し上げることはクライミングにおいてとても重要なことです。大きなプロジェクトを完結させるためには、神話や伝説そして他人の意見に流されず、とにかくトライしてみることが重要。私は、何事も諦めなければ成し遂げられると信じています。少し時間が掛かることもありますけどね。10歳でクライミングを始めたとき、ツアーで順番に登るのですが私はいつも同じポイントで固まってしまい前に進むことも戻ることもできなくなっていました。次の一手という勇気が出なくて30分も固まっていたこともあります。当時のトレーナーは今でもこの話をして笑います。でも誰でもそんな小さな一歩から始めるんです。

新しいEIGER EXTREMEコレクションのフィルムでは、あなたがフォールする姿が映っています。この瞬間に重要なことって何ですか?

まず、フォールできる場所とできない場所があることを把握すること。例えば、そのビデオのようにフォールする地形が良いと分かっている時は、ダイナミックにフォールすることがあります。あと、信頼できるビレイパートナーを持つことも重要です。ビレイヤーへの負荷が掛かりすぎたり、技術面を含めて信頼関係がなければフォールしないし、絶対にフォールできない状況もあります。その場合、リスクを負うよりもクライムダウンします。

どうやって恐怖心を克服し、対処しますか?

ある意味、恐怖心はクライミングにおいて重要な側面です。恐怖心は私にとって“生命保険”のようなもの。恐怖心を感じる時、それは自分が完全に集中する必要があるというメッセージであり、どんな些細なミスも許されません。でもその恐怖心は、挑戦を妨害するものではありません。私はツアー中に一度だけその恐怖心を経験したことがあります。それは氷河の頂上から氷を落としながら急降下でクーロワール(深い渓谷)を渡らなければならなかった時です。



プロジェクトやツアーを完結できなかった時、失望とどう向き合いますか?

私はとても頑固なので、プロジェクトが成功するまで何度でも戻ってきます。たとえそれがパタゴニアやヒマラヤなど、すぐにはリベンジできないプロジェクトだとしても、私は絶対に戻ってくるのだと自分に言い聞かせます。そして気持ちをきちんと整理して、この挑戦が人生の全てではないことを思い出します。もちろんイライラすることもありますが、私のモチベーションは結構早めに回復すると思います。

冒険において自分自身への最大のチャレンジは何ですか?

どのプロジェクトにも、新しい予想外のチャレンジがあります。これこそがとても刺激的なことです。プロジェクトを成功させるためには、ロープチームの役割が重要なので、装備調達のチャレンジ、天候に関連した技術的なチャレンジ、さらには人間関係に及ぶことまで、様々なチャレンジがあります。

次のプロジェクトは?

現時点での大きなプロジェクトの1つは、2019中に絶対に修了させたいと思っている山岳ガイドトレーニングです。あとは2019年6月に、リベンジプロジェクトとして再びヒマラヤに向かいます。

最後に、クライミング初心者に向けて。例えばフォールの恐怖など、恐怖心への対処法のアドバイスを。

最も重要なことは、前向きな経験を積み上げていくことです。例えば絶対に安全な地形で、フォールの訓練を繰り返すとか。単純にこのような経験を継続的にコツコツ積み上げていくことで「できない」ことを減らして行くのです。人は自分の考えに固執し、新しいことに蓋をしてしまいがちです。これは恐怖心を克服することの妨げにしかなりません。
 
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